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自殺の原因
また、有名人の自殺が報じられた。
4歳の子どもを遺して、お母さんが逝った。
ワイドショーでも取り上げられ、新聞の見出しには「知人に「死にたい…」介護疲れママ友もなく…」とあり、夫は「産後、その一途な性格で子育て、母の介護など、日々完璧にこなそうと取り組んだ結果、しだいに体調を壊すこととなりました。最愛の母を亡くし、深い悲しみにも襲われパニック障害、不眠症、うつ状態を引き起こし、この3年はいろいろな病院にもかかりましたが、結局、心通じ合う医師とはめぐり合うことができませんでした」とコメントしている。
原因はこんな事ではない。
原因は「うつ病」なのだ。
「うつ病」でなければ、子どもを遺して母親が死なぬなんて考えることはない。
「うつ病」でなければ、親近者の死は乗り越えられる。
世間はまだまだ「うつ病」に対する認識が甘い。
「うつ状態」などと軽く受け止めいてはいけない。
「うつ状態」は誰にでもあり、正常な脳ならば確実に乗り越えられる。
最も大切なことは、本人が「うつ病」であることをしっかり自覚し、自分の考えていることが本来の自分の脳が考えていることとかけ離れていると言うことを、周囲の人間がサポートすることなんだ。
「心」の問題ではなく、「脳」の問題なのだ。
例えば、覚醒剤などを使用して犯罪を起こした者の場合、公然と裁判で「正常な精神(脳)状態でなかった」などと罪が軽減されることがある。
覚醒剤で脳が正常でなくなるのも、うつ病で脳が正常でなくなるのも、同じ事なのだ。
「精神異常」と取り上げることが憚れるのかも知れないが、「心」や「性格」の問題であるかのような取り上げ方をすると、その「人格」までも否定しかねない。
「大変な苦労に負けた、弱い人」となってしまうのだ。
最愛であるはずの幼い子どものことなど思い浮かばなくなるのが「うつ病の脳」なのだ。
「うつ病もどき」が多く存在し、世間はまだまだ「うつ病=怠け者」というイメージが拭いきれないのだろうが、マスコミなどは「死に至る病」であることをもっともっと世間にアピールすべきだと思う。
世間の理解と、周囲のサポートで、うつ病による自殺は確実に減らすことができる。
昨日の心療内科の診察で、更にパキシルが減量され、10mg/1日となった。
主治医は「10mgなら、飲んでないのとさほど変わらない」と言いながら処方してくれた。
今後は、「休養」をメインと考えて、大きな体調の崩れがない限り薬を減らしていこうと言うことだった。
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